この記事の要点
LINEで悪口、脅し、仲間外しが起きたときに、証拠を消える前に保存する順番を解説。スクリーンショット、テキスト保存、画像・動画、記録表、学校へ共有する範囲を整理します。
LINEでいじめが起きたとき、最初にするのは相手へ言い返すことではありません。内容が消える前に、誰の画面で、いつ、どのトークに、何が表示されていたかを残すことです。ただし、子どもが画面を見続けて苦しくなるなら、保護者など信頼できる大人が操作を引き受けます。
結論からいうと、スクリーンショットだけ、LINEのバックアップだけのどちらか一つでは不十分なことがあります。画面、テキスト、画像・動画、前後関係、本人の説明を分けて保存してください。
最初の10分で残すもの
削除、送信取消、退会、端末変更の前に、次の順で記録します。
- トーク名または相手のプロフィールが分かる画面
- 問題の発言と、その前後のやり取り
- 画面に表示された送信日時
- 画像、動画、音声、ファイルの原本
- グループなら参加者一覧と、招待・退会の表示
- 保存した日時と、保存した人の氏名を記録表へ書く
スクリーンショットは、悪口の一文だけを切り抜かず、前後の流れが分かる範囲も残します。長いトークは、少しずつ重なるように撮ると欠落を確認しやすくなります。端末の時刻表示も入る画面があれば残します。
相手の表示名は後から変更されることがあります。プロフィール画面、アイコン、表示名など、その時点で相手を区別できる情報も保存します。ただし、保存した画像をSNSへ公開して本人特定を呼びかけるのは避けてください。第三者の氏名や会話まで広がり、被害と対立が大きくなることがあります。
LINEのテキスト保存とバックアップは役割が違う
LINEヘルプには、トーク内容をテキスト形式で保存する機能が案内されています。文章を時系列で確認しやすいため、スクリーンショットの補助になります。一方、テキストファイルだけではスタンプ、画像の中身、画面表示、参加者の状態などが十分に残らない場合があります。
また、端末変更に使う「トーク履歴のバックアップ」は、証拠一式を保存する機能と同じではありません。LINE公式ヘルプによると、標準バックアップではトーク内の画像・動画がバックアップ・復元されない場合があり、異なるOSへの引き継ぎにも期間の制限があります。残したい画像・動画は、引き継ぎ前に端末へ個別保存します。
安全な保存の基本は次の三層です。
- 端末に表示されている原画面を残す
- テキスト書き出しと画像・動画の原本を別々に保存する
- 保護者が管理する暗号化・ロックされた場所へ複製する
ファイル名は 2026-08-09_2035_LINE_クラスグループ_01.png のように日時と連番を付けます。加工前の原本は上書きせず、丸囲みや注釈を入れるならコピーに行います。
画面を消す前に「記録表」を一枚作る
学校や相談機関へ大量の画像だけを渡すと、何が緊急なのか伝わりにくくなります。次の項目を一枚にまとめます。
| 項目 | 記入例 |
|---|---|
| 発生日時 | 8月9日20時35分ごろ |
| 場所 | クラスLINEグループ |
| 確認した端末 | 本人のスマートフォン |
| 内容 | 実名を挙げた悪口と翌日の待ち伏せ予告 |
| 前後の出来事 | 昼休みの口論後に投稿された |
| 本人への影響 | 翌日の登校を怖がり、眠れない |
| 保存資料 | 画面12枚、動画1本、テキスト書き出し |
| 求める対応 | 接触回避、事実確認、翌朝の受入担当決定 |
本人の言葉は「本人はこう話した」と記録し、画面で確認できた事実と分けます。子どもの訴えを疑うためではなく、学校が確認すべき点を明確にするためです。
通報・ブロックは保存後、ただし危険時は順番にこだわらない
LINEでは、通報したいメッセージを長押しして通報する方法が案内されています。公式ヘルプでは、選択したメッセージと前後のメッセージが送信される仕様が説明されています。ただし、通報したから端末内の記録が自動的に保存されるとは限りません。
通常は「保存→通報→必要ならブロック・通知オフ」の順にします。けれども、画面を見るたびに強い恐怖や動悸が出る、深夜も通知が止まらない場合は、先に通知を切って構いません。証拠のために子どもを有害な画面へ戻し続けないことが大切です。
学校へ渡すのは必要な範囲から
LINE上の出来事でも、同じ学校の児童生徒が関係し、学校生活の安全に影響しているなら、担任だけでなく学年主任、管理職、学校いじめ対策組織へ共有を求めます。
提出時は、次のように依頼できます。
第三者の個人情報が多い場合は、原本を勝手に編集してしまう前に、学校へ閲覧方法を相談します。提出用コピーで無関係な部分を伏せる場合も、無加工原本は保管します。
警察や外部窓口へ相談する目安
警察庁は、ネット上の誹謗中傷を把握した場合、サイト名、URL、投稿者、日時、内容などを記録するよう案内しています。LINEには一般公開URLがない会話もあるため、その場合はトーク名、相手情報、画面、日時を残します。
次のような内容は、学校内の話し合いだけで終わらせず、警察や外部窓口にも相談します。
- 具体的な殺害・暴行・待ち伏せの予告
- 金銭要求、アカウント乗っ取り、恐喝
- 性的な画像の要求、保存、転送
- 住所、電話番号、位置情報の拡散
- 複数アカウントを使った執拗な接触
緊急でなければ警察相談専用電話 #9110、ネット上の人権侵害は法務局や「こどもの人権110番」も選択肢です。相談先に迷うときは、保存した記録表を見ながら「何が起きたか」「今も続いているか」「明日の危険は何か」を伝えます。
保存後に確認したい対応
証拠を確保した後にグループを抜けるか迷う場合は、LINEグループ外し・退会への対応で保存と安全確保の順番を確認してください。すぐ退会しない場合も、証拠を消さずに通知を止める設定で画面を見続けない状態にできます。画像や動画まで広がっている場合は、写真・動画の無断拡散への対応へ進みます。
まとめ:証拠より先に守るのは子どもの安全
LINEいじめの保存は、スクリーンショット、テキスト、画像・動画、前後関係、記録表を組み合わせます。バックアップや通報だけに任せず、原本を編集しないで安全な場所へ複製してください。
一方で、証拠を完璧に集めるまで相談を遅らせる必要はありません。「今ある分」で学校や警察へ相談し、追加資料は大人が整理します。子どもに何度も読み返させないことも、安全確保の一部です。
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